A5ランクは美味しいは嘘?🥩

「A5ランクのええ肉入りました」焼肉屋さんや精肉店で良く目にしますよね。実はA5ランクだからと言って必ずしも美味しい牛肉と言うわけではありません。今回は牛肉の格付けについてお話ししたいと思います。

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牛肉のA5ランクなどの等級は公益社団法人日本格付協会が牛枝肉取引規格に基づいて格付けを行っております。等級を決める際には「歩留まり等級(A)」と「肉質等級(5)」の2つによって格付けが決まります。

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歩留まり等級って何?

歩留まりとは簡単に言うと100個生産して80個が良品、20個が不良品の場合、歩留まり率は80%ということになります。牛肉の場合、牛の生体から頭、足、内臓、骨、皮などを取り除いた「枝肉」から得れる「部分肉」の割合をさします。牛一頭からとれる部分肉の割合が高ければ高いほど歩留まりが良いということになります。難しいですね。もっと簡単に言うと歩留まり等級とは「食べられる部分の多さということです。」この歩留まり等級はA・B・Cの3つのランクに分かれており、A等級が食べられる部分が多い、B等級は標準、C等級は食べられる部分が少ないということになります。黒毛和牛の約80%がA等級であると言われています。

・A等級(歩留まり基準値72~)歩留まりが標準よりも良い

・B等級(歩留まり基準値69~71)歩留まりが標準

・C等級(歩留まり基準値~68)歩留まりが標準よりも悪い

 

上記に記述の通りA5ランクとC5ランクでは美味しさは変わらないと言えますね。

 

肉質等級って何?

簡単に言うと肉の美味しさに関わる等級です。

①脂肪交雑(霜降り、サシ) ②肉の色沢 ③肉の締まりとキメ ④脂肪の色沢と質の4項目を5段階で評価し、この4項目中最も低い等級が肉質等級として判定されます。

 

①脂肪交雑とは(B.M.S ビーフ・マーブリング・スタンダード)という基準によりNO.1~12に分けられます。NO.1は1等級、NO.2は2等級、NO.3~4は3等級NO.5~7は4等級、NO.8~12は5等級というように分類されます。ナンバーが大きくなるほど霜降りの度合い(サシ)が多いということになります。5等級に近いほど価格も高くなります。

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②肉の色沢は(B.C.S ビーフ・カラー・スタンダード)という基準により、NO.1~7に分けられます。NO.1~7は2等級、NO.1~6は3等級、NO.2~6は4等級NO.3~5が5等級に分けられます。2~5等級に分けられないものが1等級となり最も低いランクとなります。色沢は赤身部分の色や光沢を見て判断します。赤身の色が濃すぎたり、逆に薄すぎたりせず、丁度良い色艶を持つほど評価は高くなります。

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③肉の締まりとキメは肉の柔らかさに繋がる項目です。肉の締まりは水分がどれだけ保たれているか、キメはロース芯の断面で判断されます。肉の締まりがよくキメが細かい最も良い状態のものを5等級、標準的なものを3等級、最も状態が悪いものを1等級と分けられます。これは肉眼で判断されます。

④脂肪の色沢と質は(B.F.Sビーフ・ファット・スタンダード)という基準によりNO.1~7までの数字で脂肪の色が白~黄色に振り分けられていて、色が白に近いほどNO.1、黄色に近いほどNO.7となります。NO.1~7という広範囲に渡って白から黄色までの色が認められる場合は2等級、NO.1~6は3等級、NO.1~5は4等級、NO.1~4は5等級と定められています。

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少し難しい内容になりましたね(笑)

今回の内容が皆さんのお肉選びの際に参考になれば嬉しいです。